事例紹介

西益津中学校 トイレ改修事例

今回は、限られた夏休み期間中に1階から4階まで複数箇所を一気にリニューアルした「西益津中学校 トイレ改修」の事例をご紹介します。上下階の配管作業や作業順序を考慮した緻密な工程管理をはじめ、自動照明やウォシュレットを備えた快適な設備への刷新、安全面に配慮した施工や部材の納まりに至るまで、学校生活を支える現場でのこだわりについて、株式会社カルタス本郷の青島社長にお話を伺いました。

限られた工期の中で、清潔で使いやすい学校トイレへ

インタビュアー:
今日はよろしくお願いします。中に入ってみると、学校によってトイレの広さや形がかなり違うんですね。

株式会社カルタス本郷代表取締役社長 青島:
そうですね。学校ごとに建物のつくりが違うので、同じトイレ改修でも条件は毎回違います。ここは比較的広いですが、階によって使える範囲や配管の位置も変わってきます。

こちらも、夏休みなどの休み期間中に工事をされたんですか?

そうですね。学校工事は、基本的には夏休みなどの長い休み期間を使って進めることが多いです。学校が始まると使えなくなってしまうので、限られた期間の中で工事を終わらせる必要があります。

階によって広さも違うんですね。

そうです。2階はこのあたりまで広さがあったり、下の階の天井を開けて配管を確認したりすることもあります。特に給排水の配管は、現場を見ないと分からない部分もあります。

設計の段階で、配管の位置などは分かるものなんですか?

図面で分かることもありますが、実際に見てみないと分からないことも多いです。1階の天井を開けてみて、初めて分かることもあります。改修工事は、そういう現場ごとの確認がとても大切です。

 複数階を同時に進める、工程管理の難しさ

今回は何箇所くらい改修されたんですか?

1階から4階まで、4箇所ですね。それを休み期間中に進めます。

かなり大変ですね。

大変です。たとえば便器を外したり、配管を抜いたりすると、その下の階では作業できなくなることがあります。

上の階の作業が、下の階にも影響するんですね。

そうです。排水は必ず下に流れるので、2階の配管は1階の天井に関係してきます。天井を開けて配管をしている間は、そこでは別の作業ができません。

単純に上から順番に進めればいい、というわけではないんですね。

時間があれば、上から順番に解体して進める方が楽な場合もあります。でも、夏休み中に終わらせるには、並行して進めないと間に合いません。

どこから始めるかが重要になるんですね。

はい。1階と3階、2階と4階のように、作業が重ならないように組み合わせながら進めます。どの順番で解体して、どこを先に仕上げるか。工程を考えるのがとても大切です。

自動照明・ウォシュレットで、今の学校トイレへ

照明は自動なんですね。

はい。電気は自動です。ウォシュレットも付いています。

学校のトイレもかなり変わりましたね。

そうですね。今の中学校はウォシュレットも入っていますし、棚やボタンなども付いています。

自分たちが中学生だった頃には、こんなトイレはなかったです。

昔はなかったですね。僕の時代にはウォシュレット自体がありませんでしたし、男子トイレも洋式が一つだけ、というような時代でした。

今は本当にきれいで、学校のトイレとは思えないくらいです。

そうですね。使いやすさも清潔感も、昔とはかなり変わっています。

 安全面を考えた窓まわりの工夫

窓は開かないようになっているんですね。

はい。学校では、安全面を考えて開かないようにする場合があります。飛び降りなどの危険を防ぐためです。

そういった配慮も必要なんですね。

そうですね。学校のトイレは、見た目や清掃性だけでなく、安全面も考えなければいけません。

小口の部分もきれいに納まっていますね。

壁を作ると、小口が見えてしまう部分があります。そこをきれいに隠すために部材を付けます。こういう細かい部材も、最初にきちんと考えておかないと、あとから大きな作業になることがあります。

後から付けるのは大変なんですか?

室内から作業できない場合は、外から高所作業車を使うこともあります。小さな部材に見えても、施工のタイミングを逃すと大きな作業になってしまいます。

インタビューを終えて

今回の学校トイレ改修では、1階から4階までの複数箇所を、限られた休み期間の中で同時に進める大規模な改修工事が行われました。
壁には汚れが落ちやすいキッチンパネルを採用し、自動照明やウォシュレット、棚なども備えた、清潔で使いやすい学校トイレへと生まれ変わっています。
一方で、その裏側には、階をまたぐ配管の調整、便器の撤去に伴う作業順序の工夫、建具やガラスの手配、照明位置の制約、そして学校ならではの安全面への配慮など、多くの現場判断がありました。
図面通りに進めるだけではなく、実際の建物の条件や使う人の動きに合わせて、どう納めるかを考える。
カルタスのトイレ改修には、限られた工期と予算の中で、学校生活を支える空間を丁寧に整えていく現場力がありました。